寒い日が続いているので古里の大池公園の梅も見ごろはまだかなあ。
日曜日に出かけるのですが・・・
きさらぎ という響きは素敵すぎて自分ではなかなか詠みづらいものもあります。
きさらぎが眉のあたりに来る如し 細見綾子(S16年作)
眉のあたりにまばゆく感ぜられる光をとらえて、これがきさらぎというものだ、と感じている。
まさに贅肉をそぎ落としたように純化された一句。(林徹著『細見綾子秀句』より)
以下の句は2010北溟社の俳句手帳より
きさらぎや紙にもありし目と耳と 能村研三
う~ん この二物衝撃。
紙漉は冬の寒い時期に行われますし
和紙は繊維が重なった産物でもあるわけで
きさらぎ 以外ないと言うような季語の斡旋ですねえ。
石に寝る仏に雪の別れかな 金久美智子
別れ雪 名残の雪(春)
涅槃会(旧暦2月15日ころ)に降る雪で
最後の雪に心を寄せた季語
涅槃仏を石に寝る仏とは言い得てお見事ですね。