擱筆や寒の硯の海しずか 蒼蛙 (小倉一郎)
俳号は脚本家の早坂暁さんが付けてくださったとのこと
マイ原稿用紙もお持ち
入選9句 西村和子選
のほほんと志ん生聞いて寒の内
疫病退散寒九の水を飲み干して
寒鴉孤高の胸を反らしけり
晒されて荒む田面も寒の内 「サ行」に荒涼感がと西村先生
ぎくしゃくと健康体操寒に入る
カツカツと板書ひびけり寒の朝 一席 静けさと大勢の中の静けさが巧み
鋼鉄の畳に立つや寒稽古 鋼鉄の(ような)と暗喩 岸本推薦 三席
一音も漏らさぬ耳目寒ざらへ 音曲の鍛錬の光景
寒の水硯に垂らすとき砕け 硬質な玉のような水が砕けたと見てとった
ミクロな世界 小倉一郎推薦 二席
小倉蒼蛙さん 穏やかで幸せそうでいいなぁ・・・
(結婚とお別れは何度も繰り返したのだそうですが)
と、羨ましいわけではなく 私も幸せな部類に入るのだろうと思っています。