2015年12月7日月曜日

紫イモ

蜜柑の手伝いの時に、紫イモのお裾分けを貰いました。
句会に行っている間に
メンズがオーブンで焼いもにしてくれました。

今日の席題=セーター・襟巻・新巻鮭

セーターに星のやうなる穴ひとつ

襟巻の尻尾ちぎれてしまひけり

新巻の糶られ怒りの貌したる

   ↓  下の方が良いかも

新巻の怒りの貌をして糶らる



アマゾンで買った『菫濃し』  (2013年刊 2014年2刷)
案外値上りしているお店もあってびっくり、私は定価にて。


第48回蛇笏賞受賞

菫濃く下安松に住み旧りし  深見けん二

より句集名としたそうです。

帯文の自選15句に

形代や鹿島の沖の波のむた  深見けん二

「むた」って何だろう・・・と調べたら

電子辞書

むた【共】
(助詞「の」「が」の下について)・・・とともに

万葉集
「波のむたか寄りかく寄る玉藻なす寄り寝し妹を・・・」

WEB辞書
むた 【共・与】名詞
…と一緒に。…とともに。▽名詞または代名詞に格助詞「の」「が」の付いた語に接続し、全体を副詞的に用いる。

出典万葉集 三七七三

「君がむた行かましものを」

[訳] あなたと一緒に行けばよかったのに。








古典の知識と教養があると俳句の格も上がりますね。
一回り小さい感じの句集で 一頁三句。
自然体で読みやすく難解な句はないのですが
詠めそうで詠めない・・・当たり前ですが・・・★.。.:*・°★.。.:*・°★

師の墓へ捧ぐ一書や虚子忌来る  深見けん二

あの時の虚子先生の冬帽子    深見けん二

★何年か前に鎌倉~江ノ島で吟行句会がありました。
吟行の翌日だったか、鎌倉文学館へ行ったとき、
虚子に関する文学展を開催していました。
ガラスケースの中に 虚子のフェルトの帽子がありました。
冬になるといつも外出にかぶっていたのでしょう。
ふと、その帽子を詠まれたのではないかなあと思いました。
実際に薫陶を受けた人ならではの作品かと。