春の牡丹の芽が赤く出始めているものもありました。
手入れがよくなされています。
被せ藁にかくれがほして寒牡丹 鷹羽狩行
夢の又夢の色なり寒牡丹 松崎鉄之介
今生のあやふさにあり白牡丹 鷲谷七菜子
楊貴妃は知らねどかくや寒牡丹 鷹羽狩行
朝の日を玉と抱きて冬牡丹 菖蒲あや
影もまた藁がこひ出ず寒牡丹 青木美佐子
天つ日に真向かふ気迫寒ぼたん 大高霧海
冬牡丹咲きし証の紅散らす 安住敦
踏みこみし足跡一つ寒牡丹 山崎ひさを
純白は誇りの極み寒牡丹 鈴木真砂女
しろがねの心あふれて寒牡丹 有馬朗人
万象のけぶりてゐたり冬牡丹 鷲谷七菜子
寒牡丹淡きは淡く濃きは濃く 細見綾子
上の句のうち
狩行、鉄之介、七菜子、あや、敦、ひさを、
真砂女、朗人、綾子は姓が書いてありませんでしたが
間違いないと思っています