思ったよりも早く届きました。 編集部の皆様有難うございます。
遠峰集より
木に括る郵便受けや避暑の宿
寿司買うて西瓜を買うて誕生日
開け閉めに鈴鳴る家や秋桜
雨続く二百十日の工事灯
礼状へ返す礼状秋さやか
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伊吹嶺賞応募作
夏祓
城山に攻め入るごとく蟬時雨
空堀の底ひに散れり夏落葉
石灯の宝珠に笠に苔の花
連理の木迫り出す山路道をしへ
緑蔭に半身を沈め力石
茅の輪立つ織田家ゆかりの標背に
青葉風子らの献書の伸びやかに
アマビヱの御守帯に浴衣の子
玉垣に触れて高みへ揚羽蝶
提灯を二段に連ね夏越祭
形代に直線多き名を記す
神事待つ花橘の香をまとひ
白南風や禰宜結界の縄ほどく
総代の揃ひの法被夏祓
夕涼や水の匂ひの祓芦
幼子と並びてくぐる大茅の輪
夏神楽モナリザほどに巫女の笑み
誘蛾灯搦手口の坂照らす
夏祓了へたる闇の深さかな
蘇民札抱きて仰ぐ梅雨の月
♪.。.:*・♪.。.:*.。♪
零点かと思っていたのですが
選んでくださった選者の皆様有難うございました。