子規忌 (糸瓜忌 獺祭忌)
抽斗に千枚通し子規忌来る 栗田やすし
抽斗に残りし薬獺祭忌 中村 たか
禿び筆を風に晒せり獺祭忌 近藤文子
あんパンに牛乳飲んで獺祭忌 幸村志保美
白粥に梅干し一つ獺祭忌 熊澤 和代
いずれも『伊吹嶺季寄せ』収録作品です。
獺祭
1 《「礼記」月令から》カワウソが自分のとった魚を並べること。人が物を供えて先祖を祭るのに似ているところからいう。獺祭魚。おそまつり。うそまつり。
2 《晩唐の詩人李商隠が、文章を作るのに多数の書物を座の周囲に置いて参照し、自ら「獺祭魚」と号したところから》詩文を作るとき、多くの参考書を周囲に広げておくこと。
だっさいき【獺祭忌】 《子規が獺祭書屋(だっさいしょおく)主人と号したところから》正岡子規の忌日。9月19日。《季 秋》「うち晴れし淋しさみずや獺祭忌/万太郎」