風光集より
夕映えの波の静けさ牡蠣筏
山眠る休耕田に影伸ばし
湯をつけてほぐす筆先賀状書く
年賀状輪ゴム十字に投函す
菰樽の幣の白さよ年迎ふ
雲のごと一字が滲み筆始
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寒月賞応募作
「京都逍遥」より編集部抄出10句
迷路めく大寺の廊下梅匂ふ
藤房の香をくぐり来て歌仙の間
梅雨深し即身仏の洞の闇
石廟へ狭き回廊九輪草
南天の花散る雨の先斗町
浴衣の子恋の神籤を覗き合ふ
石窪む四百年のばつたんこ
紅葉且つ散る清滝の水に乗り
等伯の波躍り出す襖かな
たつぷりとお好み焼に九条葱
一年以上 ペンケース(2本入る)ごと紛失したままの万年筆、
どの鞄を探してもないのが残念で仕方なく
毎日「ないない」「欲しい」と言って粘って相方のネットで購入。
亡き叔母の香典返しで選んだ万年筆。
箱が残っていたので品番も確認。
ネットでこんなに安く買えて嬉しいですが届くまで心配。
短冊や清記用紙に書くとき、手抜いて書いてはいけないと思うのが万年筆です。
握りの部分は樹脂で普通の万年筆に見えますが、とても気に入っています。