1月3日の日経文化欄に鷹羽狩行氏の「干支の年賀状」と題した寄稿を発見。
氏の十二句が掲載してあったので記しておきます。
尾の長きことが器量の嫁が君
今年はも牛の歩みの年とせむ
酔ふほどに猛虎となりぬ年の酒
われへ耳立てて初おどろきの野兎(やと)
龍の字の凧を抜け出て龍となれ
大和路の蛇行よろしき初詣
たてがみをときに逆立て騎始(のりはじめ)
牧羊の首をたたきて御慶とす
猿に曳かれて登場の猿回し
初鶏や水のごとくに闇の退き
犬猿の仲の二人の年賀客
猛進は猪(しし)にまかせて寝正月
結びの部分で
<年賀の句は 11月頃に作るが、これからやって来る正月を想像して作るのではない。過去の体験をよみがえらせるのである。
-略-
句作により感性を研ぎすますようになり、心も若返るような気がするのである。>
と書いておられました。
「私の履歴書 小椋 佳」が始まりました。
急に新聞を読むようになり、家人から怪訝な目でみられています。