2025年7月13日日曜日

NHK俳句 雲

 描写の工夫   岸本尚毅

雲ってフワフワしてないな(柴田)

手に触れし雲は靄なり富士登山  先生の添削

先人の作品から

鮒ずしや彦根が城に雲かゝる   蕪村

特選句

電線に人の営み雲の峰

端居して雲に乗るならあの雲に

芝棟のあやめに雲の迅さかな

  茅葺民家に飾る工夫

あの雲の下は夕立君の駅

雷雲の恵那山(えな)にかかるや裏は木曽

 三日月の沈む弥彦の裏は海  高野素十 の句のパターンを使いこなした

立ち漕ぎのかばん跳ねたり雲の峰

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つぶやきに耳を傾ける はみだせ教室俳句の稲垣先生

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青嵐や雲吹きすさびきつね雨

きつね雨南風雲に吹きすさび  岸本推敲

特選

三席  夏雲や母の暮しを人づてに

    他の季語もあるが遥か遠くにいる。夏雲の膨らむ感情が良い。

二席  入道雲扉のような窪みあり

一席  雲掴み日にかぶせたき炎暑かな

    雲がつかめるのは人間技ではない 「かぶせたき」という生身の人間の願望




NHK俳句 氷水

堀田季何  庄司くん

文語 書き言葉

口語 話し言葉

子燕のこぼれむばかりこぼれざる  小澤實

  格調高い 余韻が生まれる

燕の子こぼれそうでもこぼれない  口語調にしてみた

コンビニのおでんが好きで星きれい  神野紗希

コンビニのおでん好めり星さやか  文語調

  優劣はない 合っているかどうか

江戸時代も口語調の句があった

いまきたといはぬばかりの燕かな  長之

  口語調+文語調  混ざっている

  自分で口に出して読んでみる。 選ぶ。堀田先生

戦争が廊下の奥に立つてゐた   渡邉白泉

  口語調  だけど「ゐ」を使っている

「ねえ今日が立冬だったんですね」「うん」  阿部青蛙

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はじめに十二音作る→かき氷の季語を入れる

ネクタイをゆるめたくなるかき氷 柴田英嗣

かき氷なんだかんだでハラ減った  〃

かき氷あと10分で終わります   〃  上の二句より✕

かき氷替えの靴下が見つからない  庄司くん  △

ハミガキを五分もしてるかき氷    〃

小説のページ折れてたかき氷     〃

かき氷小説のページ折れてた  季語を上五にするとよい 堀田先生

「氷水」今週の特選6句

惑星を丸ごと愛す氷水

大盛りの湯気が出さうなかき氷

友達のままでいましょうかき氷

かき氷みづのかたちをもてあそぶ

かき氷食む婆様の幼顔

かき氷くちやくちや食べてきっと詐欺師

NHK俳句 6月29日 教室俳句コンテスト 

夏のベンチ暑いさくらんぼたねでかい

夕焼が映し出す影追いかけて

風光る心のことば手渡せば  先生の句

迷った時の「の」助詞

聞こえずに目の合図して秋の風 (ろう学校の生徒)

春の風邪声(かざごえ)を飾りてゐるやうな 例句

 (かざ)が2回出てくる 韻を踏んでいる

隙間時間で俳句の賞の応募作り

青空の嘘ばかり言うトマトかな