形から考えればほっそりしたキュウリが馬で でっぷりした茄子が牛
馬に乗って早く家に来るように瓜の馬
帰りはゆっくりと茄子の牛に乗って
ということは知っていました。
紺深き茄子の名馬よ父祖迎ふ の
瓜と茄子でセットで飾るので 茄子の馬にしました。
そして「茄子の馬」には歳時記に「なすびのうま」ですって。びっくり。
主季語になっています。
2006年角川俳句大歳時記秋
父ははを連れて兄来る茄子の牛 安住敦
初捥ぎのわが丹精の茄子の馬 石田あき子
和田華凛 ゲスト 能楽師 安田登氏
美しすぎる季語を詠むのは難しい(和田)
安田氏:其角 俳人は能を学ぶべしと言った 制限のある中での表現
和田氏:有季定型 制限があるからこそ余白が生まれる
この樹登らば鬼女となるべし夕紅葉 三橋鷹女
特選句
紅葉山神の吐息は裾野まで
乗り換えて紅葉を浴びに行く切符
一村に一寺一宮紅葉濃し 数字の一が効いていますね
トンネルの丸が切り取る紅葉山
本丸を残し紅葉の暮れにけり
紅葉冷え珈琲の香の女坂
ゲストの句 行き暮れて空一面の紅葉哉 安田登
和田さん提案 行き暮れて空一面の夕紅葉
特選
三席 夕紅葉そろそろ鬼が動き出す
二席 みづうみにたてよこのあり山紅葉
一席 赫赫と日輪めぐる紅葉かな 赫赫(かくかく)