大空に富士澄む罌粟の真夏かな 飯田蛇笏
岸本尚毅選
特選六句
寛解の夏空高くティーショット
夕空を怖いと泣く子罌粟の花
掛軸の空縦長の涼しさよ
夏空にかわらけ投げて願掛けて
夏空や輪郭のなきちひろの絵
夏空や歩荷が歌う「靴が鳴る」
+++++
はみだせ教室俳句
夏の果てゴールネットはさっと揺れ
+++++
添削
虹軽く風をともなひ空に消ゆ
「軽く」は外す。虹はそもそも軽いイメージ。中七はさらっと
虹のあり風の中なる空に消ゆ
特選三句
空海や入道雲の向かうから
やがて海渡る列車や夏の空
手を掛くる岩に遥かや夏の空
空の写真を探しました
鶴舞公園