2016年1月4日月曜日

干支の句

1月3日の日経文化欄に鷹羽狩行氏の「干支の年賀状」と題した寄稿を発見。
氏の十二句が掲載してあったので記しておきます。

尾の長きことが器量の嫁が君

今年はも牛の歩みの年とせむ

酔ふほどに猛虎となりぬ年の酒

われへ耳立てて初おどろきの野兎(やと)

龍の字の凧を抜け出て龍となれ

大和路の蛇行よろしき初詣

たてがみをときに逆立て騎始(のりはじめ)

牧羊の首をたたきて御慶とす

猿に曳かれて登場の猿回し

初鶏や水のごとくに闇の退き

犬猿の仲の二人の年賀客

猛進は猪(しし)にまかせて寝正月

結びの部分で
<年賀の句は 11月頃に作るが、これからやって来る正月を想像して作るのではない。過去の体験をよみがえらせるのである。
-略-
句作により感性を研ぎすますようになり、心も若返るような気がするのである。>
と書いておられました。

「私の履歴書 小椋 佳」が始まりました。
急に新聞を読むようになり、家人から怪訝な目でみられています。