2021年10月3日日曜日

NHK俳句  夜長  片山由美子

長き夜をひとりのために使ひけり  片山由美子

機織や古き旅館の乱れ箱           平田俊子

見直し俳句の常識「助詞」

文月や六日も常の夜には似ず    芭蕉
  既に前日から気持ちが高揚する

露草も露のちからの花ひらく    飯田龍太
 「の」では表せない

店先の和菓子の色の春めきぬ
 「の」が多すぎる × 平田
 上五を再考    × 武井
店先の和菓子の色も春めきぬ     片山添削

長梅雨や櫛の通りもままならず
 平田 ○
 武井 ×
長梅雨や櫛の通りのままならず   片山 

秋天へ声の揃ひて木遣歌
 平田 ○
 武井 ○
秋天へ声を揃へて木遣歌      片山

入選9句

長き夜や目覚むる度に雨の音

長き夜の眠れぬ夜となりにけり    三席

点滴のふくらみ落つる夜長かな

本を読み日記を綴りなほ夜長

百年の記憶をたどる夜長かな  平田推薦   二席

雨音の止みて風音夜長の灯

馬乳酒を柄杓でパオの夜長かな

病棟の灯は一斉に消え夜長    一席  表現句跨りの妙が良い

亡き母を語れば長き夜となりぬ  武井推薦  私

黒葡萄黒きを選りて掌に     武井壮   
  黒き(もの)を の省略も良い  片山
  画数の多いところが良い     平田