昨日「伊吹嶺」2月号が届きました。
「湯たんぽ」と題した主宰の12句は 年末年始の日常を句材にまとめられていました。
冴ゆる夜や母の遺せし白ベッド 栗田やすし
「白」からリクライニングのついた介護ベッドが浮かびます
湯たんぽに熱湯注ぎ喪にこもる
なるほどと思った作品。こういう「湯たんぽ」の詠みは 今まで見たことがありませんでした
ふるさとの山をこころに年新た
このような詠み方は珍しいのではないかと思った作品。
平仮名を多く用いてあり 優しい印象を受けました。
今回一番惹かれました。
誰にでも故郷はあります。
日本は海に囲まれた国であり
火山の国 山の国でもあります。
誰の故郷でもきっと低い山でも高い山でも時々見上げる山があるはずです。
私にも故郷のなだらかな蜜柑山の風景が浮かんできました。
固有名詞の「山」ではないところに普遍性があり
誰の心にもす~っと入ってくると思うのです。
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遠峰集より 自作5句
冬晴れやでんと朱泥の大狸
動かぬと見えて流るる鴨の陣
穭田の青く長けたる札所道
寿命説く和尚と分かつ冬日向
銀杏黄葉歩道敷きつめレノンの忌
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