萌え出づるものの匂ひや漱ぐ 西村和子
ゲストやくみつる
球磨川の復興遅々と下萌ゆる 第三席
杖の手に地球の鼓動草萌ゆる 第二席
下萌や和菓子に透ける浅緑
下萌や考古学者は丸眼鏡
雨上がるたび下萌の濃くなりぬ 岸本推薦
手付かずの学級花壇下萌ゆる
草萌や瓦礫ばかりと思ひしに 第一席 接続助詞「に」の言いさしが巧み
最初はグー丘に下萌始まりぬ やくみつる推薦
放牧の杭打ちの音草萌ゆる
吟行が出来ない時 一人吟行 駅まで歩く 町内を歩く
①朝起きて一句
手びさしに軽飛行機を春の風 葉子
春朝やコーンフレークふやかしぬ みつる
遠目にも今朝十あまり藪椿 和子
②スタジオに着くまでに一句
オートバイのゆつくり曲がる春の昼 葉子
春めきてスキーショップの赤き札 みつる
吹き出しのかたち軽やか春の雲 和子
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