風光集より
冷蔵庫コトン氷が増えてゐる
夜の秋母の句稿を読み返す
ありたけの夜具を敷き詰め盆の家
秋風鈴こまやかに揺れ雨近し
あんパンの臍の白さよ今朝の秋
堀田季何 地名はイメージの共有が不可欠
「俳枕」共有されたイメージ
鎌倉を驚かしたる余寒あり 高浜虚子
歯痛はげしまるで東京の若葉 高野ムツオ
木枯や宇田川町を梯子して 読者が限定される 地名が成功していない
地名を限定しない句
みづうみに四五枚洗ふ障子かな 大峯あきら
琵琶湖 淡海 は歌枕、俳枕なので限定を避けた
普遍的な湖とした
題「神の旅・神の留守」
特選六句
神の旅この子はあのときの子です
タクシーが乗車拒否する神の旅
コーヒーに沈むミルクや神の旅
シュレッダーの中に氾濫神の留守
神の旅名刺千枚では足りぬ
すれ違ふ暖簾の文字や神の旅
高野ムツオ ゲスト 小川軽舟、谷さやん、モーリーロバートソン 他
「会う」は題として難易度高い
暑さ明け会う人と語る火星の水 〇 モーリー
暑さが明けたので火星の水も澄んできたのかな(さやん)
中八字余りが詰まっている感じ「会えば語ろう火星の水」と呼び掛けても良い(小川)
季語が気になった「涼新た」などが良かったか。魅力的な題材(高野)
暑さは明けないのでは。
季節が二つになったのかと思いながら地球は火星に向かっているのか。
来年50℃になるというニュース。地球はどうするのか。(モーリー)
とんぼうがとんぼうと会う豊の秋 ◎〇 高野
赤とんぼは群れているが、シオカラトンボなど単独で飛んでいるトンボが出合った楽しさ
とんぼうという言い方も間が抜けているようで親しみやすい(小川)
「と」の韻もうまくいっている「とんぼう」とはあまり言いたくないが。(高野)
季語が三つで季語が決まりすぎ(さやん)
名月や心だけ里会いに行く 〇 かわにしなつき
ふるさと奈良の月は大きい
東京にいるけれど故郷の月を見に生きたいという気持ち(かわにし)
心だけ、で、軽い切れがある、会いに行きたいけど会えない。
全部が一つづつバラバラな感じ。「心は里へ会いに行く」と調べをよくすれば(小川)
「心だけ里」だけが不安定。お行儀が良すぎるか(モーリー)
「会いに行くのは心だけ」(高野)
会へば行く店あるふたり秋の宵 ◎〇 小川
なかなか会えない二人。決まった店があるのは良い関係(さやん)
堂々と会えない人に会うのか。昼は無理なのか(モーリー)
シチュエーションが曖昧なのが気になった。
たぶん男同士か。秋の宵は居酒屋へ行くのにぴったりすぎるか(高野)
「こういう友達ほしいなと思って」(小川)
黒葡萄洗えばこぼれ会いたいなあ ◎◎◎〇 谷
口語のつぶやきがカッコよかった 洗っていたら零れていった
会えない人に会いたいと思う気持ちとぴったり(小川)
主観「会いたい」は俳句では行わないことを黒葡萄に託して言ったことがよかった
黒葡萄は巨峰やマスカットではない小さいのが良い(高野)
黒葡萄がぽろっと零れて穴が開いたところに気持ちを寄せた。
音声(濁音)が前半にあるところが良い(モーリー) 素晴らしい鑑賞と、小川
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小川氏は終始落ち着いた語り口で問題のある句も褒めてから、こうすればどうかと
よい添削例を出してくださる。
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特選句 高野選
三席 会うて先づひつつき虫を摘(と)り合ひぬ
二席 星座盤まはして母と会ふ夜長 押見げばげば
一席 久々に会ふ白息をぶつけ合ひ
約束をして会った友達だろう。「久々に」の出だしも良かった
「ぶつけあう」友情がが良い
その他の特選
地下で会い地下で別れる温め酒
会へばまた会つたで揉めて芋煮会
レコードや十五の吾に会ふ夜長
夢に会ふ夫は逞し霜の菊
やまひ得て出会ひし友や鰯雲
亡き父に会ふマフラーの匂ひかな
菰巻いて松伸びやかや産湯井戸 の
菰巻きの写真は撮るのを忘れました。
朝、ファイナルの進藤さんをYouTubeで見ました。
一次~三次のミスタッチはあったかもしれない程度(素人の耳)ですが
ファイナルでは3~4回?目立った感じで、入賞はどうでしょうか~?
大トリの桑原さん頑張ってほしいです。
前回、反田さんはオールノーミスだったと後のインタビュー(TVの特集?)で。
追記:10月21日 桑原志緒さん第4位でした。おめでとうございます。
高市内閣発足しました。
形から考えればほっそりしたキュウリが馬で でっぷりした茄子が牛
馬に乗って早く家に来るように瓜の馬
帰りはゆっくりと茄子の牛に乗って
ということは知っていました。
紺深き茄子の名馬よ父祖迎ふ の
瓜と茄子でセットで飾るので 茄子の馬にしました。
そして「茄子の馬」には歳時記に「なすびのうま」ですって。びっくり。
主季語になっています。
2006年角川俳句大歳時記秋
父ははを連れて兄来る茄子の牛 安住敦
初捥ぎのわが丹精の茄子の馬 石田あき子
和田華凛 ゲスト 能楽師 安田登氏
美しすぎる季語を詠むのは難しい(和田)
安田氏:其角 俳人は能を学ぶべしと言った 制限のある中での表現
和田氏:有季定型 制限があるからこそ余白が生まれる
この樹登らば鬼女となるべし夕紅葉 三橋鷹女
特選句
紅葉山神の吐息は裾野まで
乗り換えて紅葉を浴びに行く切符
一村に一寺一宮紅葉濃し 数字の一が効いていますね
トンネルの丸が切り取る紅葉山
本丸を残し紅葉の暮れにけり
紅葉冷え珈琲の香の女坂
ゲストの句 行き暮れて空一面の紅葉哉 安田登
和田さん提案 行き暮れて空一面の夕紅葉
特選
三席 夕紅葉そろそろ鬼が動き出す
二席 みづうみにたてよこのあり山紅葉
一席 赫赫と日輪めぐる紅葉かな 赫赫(かくかく)